家具など室内用の木材を仕上げる塗料として、以下の2つはDIYでも大人気です。
- 水性ウレタンニス
- ブライワックス
ただ、結局どっちを使えば良いの?という疑問が湧くかと思います。
少なくとも私はどっちが良いのか、かなり長い時間迷いました。笑
最終的にどっちも使ったところ、用途によって使い分けるのが良いという結論になりました。
この記事ではそれぞれの特徴と使い分けかたを解説します。
水性ウレタンニスの特徴

水性ウレタンニスは高い耐久力と撥水性がある塗料です。
撥水性があるので、水回りや食器などにも使われています。
塗った後の見た目は以下です。

水性ウレタンニスのメリット
- 水に強い
- 安全性が高い
水性ウレタンニスは木材の周りをウレタンの塗膜でコーティングします。
そのため水に強いです。
飲み物をこぼしたりしても水を弾くので、ダイニングテーブルやキッチン付近など水回りで使う家具にピッタリです。

また、食品衛生法に適合している水性ウレタンニスを発売しているメーカーもあるので、食器などにも安心して使うことができる安全性の高い塗料です。
水性ウレタンニスのデメリット
水性ウレタンニスのデメリットは以下です。
- 綺麗に塗るのがちょっと難しい
- 乾くのが遅いため重ね塗りするのに時間がかかる
- 補修するのが難しい
機能性は高いですが、厚みにムラができやすく綺麗に塗るのに少しコツがいります。
けっこう気をつけて塗ったところ、自分では満足なくらいには綺麗に塗れたのですが、よく見ると端にムラができていました。

また、乾くのが遅いので、重ね塗りするのに時間がかかります。

メーカーや季節にもよるけど乾くのに2-6時間程度は必要。2-4回程度の重ね塗りで乾かす時間もいれたら1-2日程度は見ておく必要があるよ
水性ウレタンニスは一度仕上げてしまえば基本的にメンテナンスの必要はなく長期間使えますが、例えば物をぶつけたりして塗装が剥げて修正する場合、綺麗に直すのはかなり難しいです。
デメリットはこれくらいで、塗るのに少しコツがいるとはいったものの、ほとんど素人の私でも
- 薄く塗る
- コテパケを使う
ということを心がけたら自分では満足なクオリティにはできたので、水回りやダイニングテーブルで使うのには水性ウレタンニスがオススメです。
コテパケはこんな形のハケです↓


水性ウレタンニスを使うならコテパケとトレイ(塗料を広げる器)もセットで購入しておいた方が良いです。
あとは重ね塗りするごとに紙やすりの目を細かくしながら研磨していけば綺麗に仕上がります。
ブライワックスの特徴


ブライワックスは英国王朝御用達の世界で人気の自然系植物由来の塗料です。
塗った後の見た目は個人的にはこっちの方がカッコ良く感じます。
ブライワックスのメリット
- 塗るのがかんたんでクオリティが高い
- 乾くのが早いから重ね塗りも時間がかからない
素人でもビンテージ感をだすことができて、クオリティの高い仕上がりになります。


写真だとちょっと伝わりにくいかもですが、実物はなかなかのカッコ良さです。
水性ウレタンニスに比べてムラにもなりにくいので、綺麗に仕上がりやすいのも嬉しいポイント。
また、重ね塗りするときに乾かすのに水性ウレタンニスは2時間~4時間程度かかるのに比べてブライワックスは1~2時間程度で済むので、短時間で仕上げられるところもDIYに向いている塗料です。
ブライワックスのデメリット
ブライワックスのデメリットは以下です。
- 水には強くない
何も塗らないよりは効果がありますが、水には強くありません。
そのため、ダイニングテーブルや水回りの家具には不向きです。



なんども重ね塗りすれば少し強くなるけど、水を吸って色が変わったりしちゃうから水滴がついたりしやすいところには使わない方が良いかも
ブライワックスは器に出さなくても、ウェスなどを直接つけて塗ることができます。
ブライワックスはタワシで磨くと光ると言われていますが、個人的には1000番くらいの紙やすりで磨いた方がツヤがでやすいと感じています。
ブライワックスの安全性について
一部でブライワックスの安全性について疑問視する声があるのですが、個人的には以下の観点から気にする必要はないと考えています。
- F☆☆☆☆(フォースター)に相当する基準をクリア※未取得
- 日本はもちろん世界中で長いあいだ使われている
- そもそも塗料には多少の害がある成分が含まれているものばかりF☆☆☆☆フォースターに相当する基準をクリア※未取得
- 日本はもちろん世界中で長いあいだ使われている
- そもそも塗料には多少の害がある成分が含まれているものばかり
ブライワックスはホルムアルデヒドの放散量の試験で、フォースターの基準をクリアしています。
F☆☆☆☆(フォースター)とは
建築建材などで使われる日本工業規格で定められている規格で、シックハウスの原因になるホルムアルデヒドを表す等級のこと。F☆☆☆☆が最上級で最もホルムアルデヒドの放散量が少ない(安全性が高い)ことを表す。
ブライワックスは長い歴史があり、イギリスの王室でも使われているほど由緒のある塗料です。
そんなに危険なものであれば、いまだに使われているとは思えません。
そもそも塗料はペンキなどを始め、トルエンなどの体に害のある成分が含まれていることがほとんどです。
ただしペンキを塗ったからといって絶対に悪影響があるかというと必ずしもそうではないと思います。
実際に今住んでいる家でも、全く害のない成分だけの塗料を使われている家なんてオーダーメイドで塗料を指定して作らない限り存在しないレベルかと。
自然由来の成分で作られているブライワックスにおいても、害のある成分は多少含まれているが悪影響があるかというと別の話だと思います。
ただし、絶対に大丈夫と保証できることではないので、気になる方やアレルギーに対して敏感な方は水性ウレタンニスなどを使った方が良いでしょう。
あとブライワックスにも少し割高ですがトルエンフリーの種類があるので、それを使うのも良いかもしれません。
水性ウレタンニスとブライワックスの使い分け方(状況別)
水性ウレタンニスとブライワックスの特徴から、状況別にオススメの使いかたを紹介します。
- 水に強くしたい→水性ウレタンニス
- かんたんにクオリティを上げたい→ブライワックス
- 少しでも安全性を求めたい→水性ウレタンニス
- 安い方が良い→水性ウレタンニス※
どっちを使うか迷ったら、こんな感じで使い分ければ良いかと思います。
水性ウレタンニスとブライワックスの色味の違いを塗った後の画像で比較
水性ウレタンニスのツヤなしオールナット色と、ブライワックス(トルエンフリー版)のジャコビアン色で塗った木材の比較です。


水性ウレタンニスのオールナット色はもう少し黄色味があるかと思ったのですが、時間がたつにつれて黄色味が薄くなりだいぶ良い感じになりました。
ブライワックスのジャコビアン色はビンテージ風にしたい時はめっちゃ良いです。
以下はパイン集成材に塗った時です。






以下はツーバイフォーに塗った時です。






どちらの塗料でも集成材の方が凹凸がないので塗りやすくてて、ツーバイ材は節などの部分で色味が変わってきますが、それが良い味を出してくれています。
水回りで使うなど用途によってはどちらかに決めた方が良いですが、色にかんしては好みの問題ですね。
個人的にはブライワックスの方が塗りやすいのとビンテージ感が出るので使いやすいです。
それぞれの塗料の詳しい使い方は以下の記事を参考にしてください。
水性ウレタンニスを使ったDIYの記事↓


ブライワックスを使ったDIYの記事↓


水性ウレタンニスとブライワックスの違いを比較したまとめ
水性ウレタンニスとブライワックスは両方とも個人的に超オススメの塗料です。
水性ウレタンニスを使うのにオススメの場所は、水回りやダイニングテーブルなどの濡れたりする可能性のあるところ。
表面が薄い塗膜でコーティングされるので水気に強いのが特徴です。
ブライワックスを使うのにオススメの場所は本棚やタンスなど水に濡れにくいところ。
塗った感じは木の手触りを残しつつ、色によってはビンテージ感がでてオシャレ。
こんな感じでそれぞれ良い特徴があるので、用途や好みによって使い分けてみてくださいね!
水性ウレタンニスと一緒に買った方が良いアイテム
ブライワックスと一緒に買った方が良いアイテム
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